本丸から独立した珍しい曲輪である「天守曲輪」。戦国初期の荒々しい「野面積みの石垣」。そして歴代城主が多数幕府の要職についたことから名づけられた「出世城」という異名。そんな独自性を兼ね備えた、若かりし徳川家康、情熱の本拠地。
天守閣と天守門
大手門跡
浜松城大手門は、南面する間口8間、奥行4間の瓦葺の建物で、常に武器を備え出入りが厳しく取り締まられていました。
出丸跡
清水曲輪より本丸
本丸南の空堀
本丸南の空堀は、天守曲輪を含む本丸一帯の防御機能を高めた。空堀の中央に土手を造り高低差を出していたようである。
鎧掛松
元亀3年(1572年)家康は三方ヶ原の戦いから帰城した際に、松の木陰に脱いだ鎧を掛けた。現在の松は植樹された三代目である。
家康公お手植えみかん
駿府城の紅葉山庭園に家康自ら移植したみかんの木があり、浜松城のはその苗木を静岡市より寄贈してもらったものである。
鉄門跡
新たに発見された石垣
この石垣は2014年の発掘調査により見つかった。他と同様に野面石の布積みであり、状況から堀尾吉晴在城期(1590年代)の遺構であると考えられる。
登り塀
登り塀とは、天守曲輪と本丸との高低差を斜面に沿ってバリケードのように石塁を築き、その上に塀を設けたものである。斜面まで石垣で取り囲むことにより、敵の横移動を制限させた防御設備である。
野面積の石垣
野面積みとは、自然のままの石、野面石を使い、接合部をほとんど加工しない石積みの方法である。浜松城の積み方は布積みという横目地が通った技法が採用されており特に美しい。また特に天守台と天守門の石垣が硬く、石も大きい。石材は珪岩がほとんどで、浜名湖北岸の山から運ばれた。
門脇の鏡石
門脇の巨石は城主の権力や城の壮大さを見せつけるために置かれ、鏡石と呼ばれる。
門下の排水溝
平成21年の発掘調査で門下に瓦を用いた排水溝が発見された。瓦は江戸時代前期までの古い特徴を持つものであるとされている。
天守曲輪と模擬天守
浜松城の天守台周辺には、本丸とは別に天守曲輪と言われる区画が築かれている。この天守曲輪の出入口として東に大手である天守門、西に搦手の埋門を配置している。
天守曲輪は掛川城、和歌山城にも見られるが、類例は決して多くない。
天守閣入口
天守井戸
天守閣からの眺め(東側)
天守閣からの眺め(西側)
天守閣からの眺め(南側)
天守閣からの眺め(北側)
天守門
浜松城の天守門は天守曲輪入口にあり、幕末まで維持されたが、明治6年に解体され払い下げられた。
天守門は門の上部に櫓が載る櫓門と呼ばれる造りであり、この天守門のように櫓が両側の石垣に伸びる渡櫓は石垣を多用した西日本の城に多く見られる。
天守台
浜松城の天守台は一辺約21mのやや歪な四角形をしていて、西側に八幡台と言われる突出部が付いている。また東側には付櫓と呼ばれる張出し部分があり、現在は復興天守への入口として利用されている。
浜松城の天守は堀尾吉晴の在城期(1590頃)に築かれた説が有力だが、17世紀の絵図には天守が描かれていないことから、江戸時代初期には天守が失われていたと考えられる。また昭和33年に築かれた現在の模擬天守は天守台の大きさと比べても小さいものである。つまりかつての浜松城は、天守台の形や大きさから考えると望楼型四重五階の大天守だったと推測される。
井戸
浜松城の井戸は天守台にひとつ、埋門横にひとつ、本丸にひとつ等、計10本あった。埋門のところの井戸は銀明水と呼ばれていた。
八幡台
八幡台は城を守る神社があったとされ、天守台よりも高く、城内最高所である。
搦手筋と埋門
搦手筋は日常管理や有事の際の脱出経路として設定された場所で、この上方の石垣が途切れた部分に、石垣の間に埋まるような構造をした門、埋門が設けられていた。
二の丸跡
浜松城二の丸は本丸の東に位置して土地も一段と低い。ここには城主の家と浜松藩の政治を行う政庁があり、江戸時代を通じて藩の政治の中心であった。広さは1500坪ぐらいで表御殿(藩の政治をするところ)と奥御殿(城主の家)であり多くの部屋があったとされる。
本丸
天守曲輪の石垣
浜松城天守曲輪に残る石垣は斜面上半分だけに石を積んだ『鉢巻石垣』に分類できる。石垣の平面形には屏風折や入隅出隅が随所に見られる。
邪(ひずみ)は輪取りともいい、天守曲輪西側の埋門南側で観察できるが、国内の現存例は多くない。さらに南側には屏風折がありこれは横矢掛という防御の技法で、天守曲輪からの死角を無くすことができ、防御機能が高くなる。
北側の公園広場から
作左曲輪
基本情報
城郭構造 梯郭式平山城
別名 出世城 曳馬城
主な城主 堀尾氏、松平乗寿、青山宗俊、松平信祝
井上正経、水野忠邦、井上正直
築城年 永正年間
築城主 今川貞相
廃城年 1871年(明治4年)
主な改修者 徳川家康
遺構 曲輪、石垣
復元 天守(模擬)、天守門
天守構造 望楼型3重4階(鉄筋コンクリート模擬)
指定文化財 浜松市指定史跡
地図
パンフレット
御城印
続100名城スタンプ
スタンプ設置場所
浜松城天守閣一階 浜松市中区元城町100−2
営業時間 午前8:30 ~ 午後4:30
休館日 12月29日・30日・31日